ルーツ・ミュージック

Maria

今よりずっと社会の生産力が低くて、
一年中食べ物も満足でなく、冬は
寒さに震えていたヨーロッパの中世の
人々はどのように感じながら人生を
生きていたのだろう。

戦争にも巻き込まれたり、ペストも
流行したりと、今よりもずっと簡単に
生命が奪われた時代に人々はどう
人生の意味を見出してきたのだろう。

聖母マリアとはどんな象徴だったのだろう。

このCDを聞いて、そんな問いに
答えが出るわけもないけど、
21世紀の先進国の生活の感性を
相対化するのには助けになるかも
しれない。

うーん、理屈っぽいなぁ、私は。
音楽を聞いても、どうもその音楽を
自らの反省的思考の中に組み込んでしまう(笑)。

もっとそのまま聞けばいいのにね。

シンプルでストレートなソプラノと、
これまたシンプルでストレートな
古楽器伴奏に心を開放すればいいだけ
なのかもしれません。

Maria
MRCD-015

Meival Songs and
Swedish Traditional Music
Helena Ek, sopran

http://www.mrcd.nu/eng/mrcd_015.shtml
http://www.nordicsound.jp/catalogue/labels/musica_rediviva.htm

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Suden Aika/Etsija

私にとって音の「ざらつき」というのは、
どうも重要な要因のようです。

例えば声の「ざらつき」。
のっぺらぼうのような美声は、実は私は
あまり好きではなかったりします。

どこかに「ざらつき」というか、個性というか、
何かリアリティを感じさせてくれるような
「抵抗」がないと私にはあまり魅力はありません。

同じことは和音にも言えて、私は不協和音を
ことのほか愛したりしております。
(ですから中世の「和音」=近現代の「不協和音」
などは私は大好きです。最近はギョーム・ド・
マショーの音楽の魅力にはまっています)。

多声についても同じようなことが
言えるのかもしれません。
ホモフォニーでは主旋律がスムーズに
流れてゆきます。
それに比べて、ポリフォニーはこちらの
旋律が進んでいるかと思えばあちらの
旋律も進んでおりと、私の耳に心地よい
「抵抗」を与えてくれます。

その点、この女性ボーカルグループによる
フィンランドの伝統音楽の現代的演奏は、
声でも和声でも多声でも、私にリアリティ
のある音楽をもたらしてくれます。

グループのホームページはグループ(Suden Aika)
について次のように説明します。

http://www.sudenaika.com/

In the music of Suden Aika (The Time of the Wolf), new and old traditions are combined: In our music, the age-old traditional Finnish oral poetry reciting meets the music of today. Suden Aika is a group of four female vocalists singing about women’s life in all its phases.

ルーツ・ミュージックとカテゴリー分け
できるかもしれませんが、私にとっては
とても同時代的な音楽です。

Suden Aika
Etsija
ALBA NCD 24

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ヴォーン・ウィリアムズ、瀧廉太郎

私はどうもヴォーン・ウィリアムズが好きみたいです。
この曲も、なぜかはまってしまいました。
特にピアノのパートがよかったです。

「イギリス民謡による6つの習作」 ヴォーン・ウィリアムズ作曲
                      (11分19秒)

               (コントラバス)ゲイリー・カー
                 (ピアノ)ハーモン・ルイス

おまけに

「荒城の月」    瀧廉太郎・作曲、平塚芳朗、熊沢辰巳・編曲
                       (4分20秒)

(コントラバス)ゲイリー・カー
                 (ピアノ)ハーモン・ルイス

もよかったです。

ウィキペディアによると、この歌は、

「哀切をおびたメロディーと歌詞が特徴。
七五調の歌詞(今様形式)と西洋音楽のメロディが融合した名曲」

とのことですが、このメロディはやっぱり西洋音楽なのですか。
私の犬耳には、どこか雅楽の響きがあるようにも思えるのですが、
これは歌詞のイメージに引きずられてしまったのでしょうね。

このあたりをきちんと理解するためにも、やっぱり音楽の理論を
学んでみたいです(←退職後の夢)

中古品が出ていたので、 米良美一さんのCDを注文してしまいました。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005F6J4/


雅楽のCDも買おうと思いながら、アマゾンのカートに入ったままです。
いつか思い切って買うことにします。

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Sting/Songs from the labyrinth

浮世だから嫌なことというのはあります。
でも、このようなCDを聞いていると、私の経験している
嫌なことなんて、はるか昔から繰り返されている
ことの一つにすぎないという、ちょっと現在の
自分から離れた見方ができます。
ちょっとした音楽の慰めです。

ダウランドは私の非常に好きな作曲家です。
憂いと哀愁がとてもいいです。

そのダウランドの歌曲をスティングが歌います。
もちろん伴奏はリュートです。

その結果はまさに「スティングがダウランドを歌っている!」
です(笑)。標準的な古楽の歌い方とは違いますが、
私は結構、このスティング版も楽しんでいます。
彼のざらついた声が私は好きだったりします。
(古楽器といい、ノイズ・ギターといい、私はざらついた
音が好きなのかもしれません)。

それにしても16/17世紀の歌を、現代人が歌える
というのもすごいですね。

いや、これは当たり前のことなのかな?

でも日本でいうなら、安土桃山時代から江戸時代ぐらい
の歌曲を、例えば井上陽水がそれなりに伝統的に、
しかし彼なりの歌い方で歌うということは、あまり
考えられない。

それどころか、その頃の日本の歌曲はどんなものだった
のかすらも私は知らない。

ヨーロッパの古楽なら結構知っていて、聞き親しんで
いるのにね。

なんか変だなあ。

Sting/Songs from the labyrinth
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000GUK5FO/

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Umekichi「蔵出し名曲集 リローデッド」

マイミクのしょうちゃん
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=4522909
が、いつか薦めていたCDが気になっていたので、アマゾンのクーポン券を(部分的に)使って買いました。

Umekichi姐さんによる「蔵出し名曲集 リローデッド」です。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000197LQG/

戦前・戦後の流行歌をビックバンド+三味線で歌います。

「粋でいなせで」というのはこういうことなのね。
というか笑い心をもった、粋でいなせな姐さんのCDです。

「買い物ブギー」なんて、腹筋が痛くなるぐらい笑いました。
「パイのパイのパイ」なんてちょっと哀しい気持ちを、いなせに笑い飛ばします。
演奏(三味線とリズムセクション)は「野球けん」がイケています。

それに歌詞の響きが面白いこと、面白いこと。
音の感触を少しでも再現したいからカタカナ表記しますと

「シャシャリコ、シャンシャン」
「ワテ、ホンマニ、ヨーイワンワ」
「ラメチャンダラ ギッチョンチョンデ パイノパイノパイ」
「パリコト バナナデ フライ フライ フライ」
「ビックリ シャックリ ブギウギ」
「ノマシャンセ」
「ヨヨイノ、ヨイ」
「ドドンパ、ドドンパ」
「ラッキー、カム、カム」
「ヨイヨイ、ヨイヤサット」

すごい感覚だわ。
かなわない。

こういう言語感覚に私たちは育てられてきたのね。
ありがとう。


私が昭和歌謡の奥深さを知ったのは、サザン・オールスターズの特集DJ番組で、その時私はザ・ピーナツを始めとする昭和歌謡の独特のかっこよさを知ったのだけど、やっぱり、こういった私の「ルーツ・ミュージック」をもっと知りたくなった。

うー、下のCDも欲しくなっちゃった・・・・

昭和の大ヒット大全集(上)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000FTW8DI/

ディスク:1
1. 影を慕いて / 藤山 一郎
2. 別れのブルース / 淡谷 のり子
3. 旅の夜風 / 霧島 昇、九条 万里子
4. 一杯のコーヒーから / 霧島 昇
5. 誰か故郷を想わざる / 霧島 昇
6. 湖畔の宿 / 高峰 三枝子
7. 蘇州夜曲 / 霧島 昇
8. 南の花嫁さん / 高峰 三枝子
9. リンゴの唄 / 並木 路子
10. 夜のプラットホーム / 二葉 あき子
11. 胸の振子 / 霧島 昇
12. 山小舎の灯 / 近江 俊郎
13. 懐しのブルース / 高峰 三枝子
14. 東京ブギウギ / 笠置 シヅ子
15. 湯の町エレジー / 近江 俊郎
16. 青い山脈 / 藤山 一郎
17. 長崎の鐘 / 藤山 一郎
ディスク:2
1. イヨマンテの夜 / 伊藤 久男
2. 水色のワルツ / 二葉 あき子
3. 赤い靴のタンゴ / 奈良 光枝
4. 白い花の咲く頃 / 岡本 敦郎
5. あざみの歌 / 伊藤 久男
6. リンゴ追分 / 美空 ひばり
7. ゲイシャ・ワルツ / 神楽坂 はん子
8. 山のけむり / 伊藤 久男
9. お祭りマンボ / 美空 ひばり
10. 伊豆の佐太郎 / 高田 浩吉
11. 君の名は / 織井 茂子
12. 高原列車は行く / 岡本 敦郎
13. この世の花 / 島倉 千代子
14. 逢いたかったぜ / 岡 晴夫
15. りんどう峠 / 島倉 千代子
16. 東京だョおっ母さん / 島倉 千代子
17. 港町十三番地 / 美空 ひばり
ディスク:3
1. 喜びも悲しみも幾歳月 / 若山 彰
2. 東京のバスガール / 初代 コロムビア・ローズ
3. 柿の木坂の家 / 青木 光一
4. 無法松の一生 / 村田 英雄
5. からたち日記 / 島倉 千代子
6. 人生劇場 / 村田 英雄
7. 僕は泣いちっち / 守屋 浩
8. 浅草姉妹 / こまどり姉妹
9. 潮来花嫁さん / 花村 菊江
10. さすらい / 小林 旭
11. おひまなら来てね / 五月 みどり
12. ソーラン渡り鳥 / こまどり姉妹
13. 山のロザリア / スリー・グレイセス
14. 北帰行 / 小林 旭
15. 王将 / 村田 英雄
16. 恋は神代の昔から / 畠山 みどり

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Bossa N' Marley


061015bossa_n_marley

なんか高ぶってしまった気持ちをおさえるため、Bossa N' Marleyを棚から取り出しました。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=934930&GOODS_SORT_CD=101
この夏にタワーレコードで試聴して買ったCDです。


ジャケット写真はオイタですが、ボサノバで肩や首や喉の力を抜いて歌われたボブ・マーリーはいいです。

それにしてもメロディー・メーカーとしてのボブ・マーリーは一般にどういう評価を受けているんでしょうね。

個人的には、No woman no cry, I shot the sheriffなんて、素晴らしいメロディーだと思うのですけど。

秋の夜にレゲエをボサノバ・バージョンで聴くってのも、いいっす!

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端唄

たまたまNHK-FMで、ひさしぶりに「邦楽のひととき」を聞きました。
今日はツボにはまりました。

端唄です。

このリズムと和音、そしてうねうね続くメロディーはすごい!

西洋音楽に慣れきってしまった私にはこの「端唄」(はうた)というのは非常に新鮮で魅力的でした。
ホント、しばらく聞きほれちゃったもの。
まさにrefreshing!

またお囃子というのか、効果音が、時に非常に効果的です。消え行く音は日本的な美意識です。

「端唄」の解説は例えば http://jtrad.columbia.jp/jpn/u_hauta.html にありますが、それによりますと、

端唄と一口に言っても、上方端唄・江戸端唄と二種類ある。しかし、端唄と単にいうときは江戸端唄をさす。上方端唄と江戸端唄とは系統が違う。上方端唄を大ざっぱに定義づければ、京阪地方において検校・勾当といった盲人音楽家によって作曲され、あるいは彼らのレパートリーの中に採り入れられて伝承されてきた三味線歌曲としての地唄の一種だと言える。一口に言えば、地唄の中の長篇の歌に対して「黒髪」や「雪」といった短篇の歌が上方端唄である。ところが江戸端唄は、京阪地方で流行した上方小唄というべきものが江戸に流入し、その影響の下に江戸末期におこった江戸風の短篇の三味線歌曲である。俗な言い方をすれば江戸末期におこった江戸の流行唄である。

とのことです。

確か今は、女装してこの端唄でネタをやる芸人さんがいるはずです。
そこで端唄(の真似)は聞いてはいましたが、やっぱり本物は違います。いいです。
歌唱力が全く違います。

「コンコンチキチキ、コンチキチ」なんてすごいメロディーです(そしてこのナンセンス歌詞の語感といったら!)

やっぱ、NHK-FMを廃止するなんて愚挙です。

こういう文化は大切にしなくっちゃ!

がんばれNHK-FM!
http://www.nhk.or.jp/koten/


 - 端 唄 -

「コンチキ音頭」
                       (4分01秒)
                     (端唄)今藤 郁子
                       〃 杵屋 秀子
                       〃 今藤美佐藤
                    (三味線)今藤 文子
                      〃  今藤美佐緒
                      〃  今藤美佐敏
                      (笛)藤舎 名生
                     (囃子)藤舎 清鷹
                       〃 藤舎 悦芳
                       〃 中村 寿慶

「姫三社」
                       (1分27秒)
                     (端唄)今藤 郁子
                       〃 杵屋 秀子
                       〃 今藤美佐藤
                    (三味線)今藤 文子
                      〃  今藤美佐緒
                      〃  今藤美佐敏
                    (囃子)藤舎名生社中

「お月さんホイ」
                       (1分27秒)
「浮草節」
                       (1分50秒)
「秋の夜長」
                       (2分12秒)
「秋の七草」
                       (2分52秒)
                     (端唄)新橋千代菊
                    (三味線)藤本 博久
                      〃  藤本 秀禎
                      〃  藤本 秀統
                    (囃子)望月喜美社中

「秋の夜」
                       (3分15秒)
「運動甚句」
                       (2分15秒)
「深川くづし」
                       (1分31秒)
「裏の瀬戸屋」
                       (1分20秒)
                     (端唄)日本橋栄華
                    (三味線)豊  藤美
                      〃  豊  藤和
                    (囃子)望月喜美社中

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Joseph Spence

060725josephspence

Joseph Spence
The Complete Folkways Recordings (1958)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000001DJ8/249-4861186-6303561

マイミクのしょうちゃんが薦めていたので、
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=171320530&owner_id=4522909
アマゾンのクーポン券が出たのを幸いに、一枚CDを買ってみました。

いいです。

ギター一本で、唸ったり、ダミ声だしたり、唄ったりしているだけですが、足で取る、単調ともいえるリズムが、ずっと推進感を出しつつ、ギターが結構私の耳には高度に聞こえる展開をしていて、音楽的にとても豊かで、聞いていて飽きません。足のリズム、ギターの展開、唄のメロディーが絡み合うと、聞いていてワクワクします(というより、どうしてこんなことを一人でできるの?)。

高度な音楽を、一種独特のノリであっけらかんとやっているともいえましょうか。私が持っているのは1958年の録音ですが、とても現代的に聞こえます。というより、時代を突き抜けているのかもしれませんね、こういった音楽は。一種、ロバート・ジョンソンを思い起こさせますが、このジョセフ・スペンスは、もっと聞きやすいようにも思えます。

下の英文はWikipediaの解説ですが、「フォーク・ギターのセロニアス・モンク」という喩えはよくわかります。

「暑い夏の良質の音楽」のようにも思えますが、いかがでしょう。
いい気分になれる音楽です。

http://en.wikipedia.org/wiki/Joseph_Spence

Joseph Spence (born August, 1910 in Andros, Bahamas - died March 18, 1984 in Nassau, Bahamas) was a Bahamanian guitarist, singer and blues musician. He is well known for his vocalizations and humming while performing on guitar. Several modern folk, blues and jazz musicians, including Taj Mahal, Ry Cooder, Woody Mann and John Renbourn were influenced by and have recorded variations of his arrangements of gospel and Bahamanian pop tunes. The earliest recordings of Joseph Spence were field recordings by folk musicologists such as Sam Charters. Nearly all of the recorded songs are in a Drop D tuning, where the sixth string is tuned to a low D rather than E, so that the guitar sounds, from sixth to first D A D G B E. The power of his playing derives from moving bass lines and interior voices and a driving beat that he emphasizes with foot tapping. To this mix he adds blues coloration and calypso rhythms to achieve a unique and easily identifiable sound. He has been called the folk guitarist's Thelonious Monk

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ブラック・ミュージック

とにかく暑い。しかし部屋が汚くなりすぎて、どうあっても掃除をせねばならぬ。
しかし私は掃除が大の苦手。

というわけで、 Fats DominoとChuck Berryのベスト盤聞きながら掃除しました。
暑い日にはやはりブラック・ミュージック。
というか、気楽に聞けるタイプのブラック・ミュージック

私がブラック・ミュージックを好きになり始めたのは40過ぎてからだけど、やはり
Say It Loud! A Celebration of Black Music in America [Box set]

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005NTQB/


060714sayitloud

で集中的に聞けたのがよかった。

ブラック・ミュージックなくしてロックもジャズもありえないし。
もっときちんと勉強して系統的に聞きたいっす、ブラック・ミュージック。
ブラック・ミュージックにはそれだけの深さがあるっす。
(といいながら、このBox Setの付録のブックレット読んでないっす)


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