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浄められた夜/死と乙女

心には開いた傷口
いつ開いたのか
定かな痛みのないままに

傷口からは流血
途切れることなく
透明な血が

少しずつ失われる私

痛みのない傷口から
透明の血を流し
歩き続ける私の前に
浄められた夜は現れるのだろうか
(アーノルドの音楽のように)

それとも傷口は痛み始め
血は色を取り戻し
私は驚き取り乱し
あえぎながら歩調を早め
ついには駆け出し
息絶えようとすることで生を知るのだろうか
(フランツ/グスタフの音楽のように)


Arnold Schoenberg
Verklärte Nacht, Op. 4
Franz Schubert
String Quartet 'Death and the Maiden', D.810
arr. for string orchestra by G. Mahler

Norwegian Chamber Orchestra
Iona Brown

CHANDOS

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コメント

「浄められた夜」には、巌本マリさんの名演がありました。
・・・彼女の組んだカルテットも、彼女のチカラ合ってこその存在で、彼女を失ったとたん輝きが消えました。

高校の音楽教室に来てくれ、クラシックなんかに縁のない連中までその美貌に大喝采、男子校なのに珍しくみんな行儀よくその演奏を聴いたことが忘れられません。

投稿: ken | 2008/11/26 23:53

kenさん、「浄められた夜」は、本当にすごい作品ですよね。ロマンチシズムの極地のようにも思えます。巌本マリさんのCDはアマゾンでは見つかりませんでした。もし何か他に弦楽六重奏版でいい演奏をご存知でしたら、またいつか教えて下さい。

投稿: イワン | 2008/11/27 19:19

シェーンベルクといえば十二音音楽、十二音音楽と言えば分からない、という人には、まず「浄夜」を是非聞いて頂きたいですよね。
ただ、私は巌本さんの印象が強烈にあって、その後どんな弦楽四重奏で聴いてもピンとこない・・・ですので、作曲家自身が編曲した(2回やっていますが後の方です)を若き日のズビン・メータがロサンゼルスフィルと1967年に録音したもので聴き続けています。・・・四重奏のオリジナルの良いものを、また本気で捜してみようかな。

シェーンベルクはガーシュウィンと気が合ったくらいですから、ほんとうに「愛の溢れ出るような」音楽を書いた人なんですけれど、一方で著書「作曲の技法(だったかな)」を読んでも、ドイツ系の厳格な理論家なんですよね。理論と情動の激しさの合体したところに彼の音楽がある、ってことがなかなか理解されていないのは寂しいですね。十二音技法のヴァイオリン協奏曲というとベルクのものばかりが有名ですが、シェーンベルクのも素敵ですよ!

投稿: ken | 2008/11/29 09:58

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