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2008年7月

The Birthday

またまたナップスターで偶然に知ったThe Birthdayという日本のバンド。

「オイラ、こんなストレートなロックは好き」と思って調べてみたら元Rossoのメンバーによるバンドだったのね。michelle gun elephantも絡んでいるのね。

納得。


がんばってね。

ロックがロックらしくなくなったら、世の中はきっと歪み始めているのよ、きっと。

http://ja.wikipedia.org/wiki/The_Birthday

http://www.rockin-blues.com/top.html

http://www.universal-music.co.jp/thebirthday/

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映画『鉄コン筋クリート』

すごい映画を見てしまった。

スカパーでたまたま見たのだが、私が今まで見たアニメーション映画の中では、最高の出来。私にとっての最高のアニメーション映画とはこれまで『もののけ姫』だったが、この『鉄コン筋クリート』は軽くそれを凌駕してしまった。映画作品としてもベスト5に残るだろう。

ウィキペディアで調べてみたら、海外でも相当に高い評価(なんとMoMA( http://www.moma.org/)が2006年のBEST MOVIEに選んでいる。これは日本映画としても、アニメーション映画としても初めて!)。私はこの映画の予告は見ていたのだが、映画館で見ることまではしなかった。残念。これは映画館できちんと見たかった。


*****

映画は象徴的な物語の映像・音楽表現となっている。

象徴的な物語だから、その「メッセージ」なるものを概念的に明晰に説明することはできない。そういった試みはおよそ愚かであり、この映画を殺してしまうだろう。

だが象徴的な言語でなら、この映画についての何かを伝えられるかもしれない。私が音楽家だったら、この映画にインスパイアーされて音楽作品を作ればいいし、美術家なら美術作品を作ればいいのだろうが、私にはそのような技芸はない。だからこのように不器用に言語を紡ぎ出すしかない。だから以下の駄文は、象徴的な映像・音楽表現を、象徴的な言語で表現しようとする拙い、あるいは愚かな試みである。


この映画は、まさに主役の二人の名前でもある「クロ」と「シロ」の物語だ(この映画の原作である松本大洋の漫画は英語では"Black & White"と呼ばれている)。「クロ」は<暴力>の、「シロ」は<無垢>の象徴だというのが、もっともわかりやすく、だからこそ、この物語の矛盾的複雑さを駄目にしてしまう表現かもしれない。だから私は敢えて、「クロ」は<男>の、「シロ」は<女>の象徴だと表現したい。

もちろんこの<男>も<女>も実在のものを指す表現ではなく、象徴表現である。<男>とは「男」ということばが私達に想起させるものの総称であり、<女>も「女」ということばが象徴する全てを示す、便利な、だが誰もその実体を包括的に把握することができない表現である。<男>は現実の男性にも女性にも見られる。商業活動にも戦争にも。<女>はどの人間も有するものである。日常の家事にも狂気にもそれは現れる。

映画の中の台詞を借りるなら、<男>は「心のネジをいくつか失って」しまっている。<女>もそうである。だが<女>は<男>が失っているネジを全部持っている。だから<男>は<女>を必要とする。おそらくは<女>が<男>を必要とする以上に。

そうして<男>と<女>は共に暮らそうとする。その暮らしが成り立った時に<子>が生まれる。<子>とは愛を受ける権利を絶対的に有する存在である。だから<男>と<女>の暮らしの平安は長く保たれなければならない。そうでなければ<子>はどこか深く損なわれてしまう。

だが世の中には往々にして乱流が生じる。その乱れで<男>と<女>の共存の平穏が損なわれることを、<女>は直感的に怖れる。<男>は身体的にそれに抗おうとする。そうして<男>は<女>が決して認めない暴力を使う。


だが暴力は平穏を取り戻すことができるのか。
それとも暴力はさらなる暴力をこの世にもたらすだけなのか。

<男>は<女>の元に帰ってこれるのか。
それとも、<男>が<女>の所に戻ってこないだけでなく、<女>までもが<男>になろうとしてしまうのか。


この世から<女>はいなくなるのか。<女>のない世の中とはどんな世の中なのか。それは私達が現在垣間見ているかもしれない、この上もなく強く、限りなく正しい現代世界なのか。


私の中の<女>はそんな現代に対して狂ったような叫び声をあげる。映画の中の「シロ」のように。

まともな世の中とは、<男>と<女>が<子>を育て、そこに限りない喜びを見出している世界だ。

だがそういった世の中は、現在、深く損なわれてはいないか。

<男>は暴走していないか。<女>は自らを否定していないか。<子>は<子>であることが許されているのか。

*****

以上は私の勝手な妄言です。

ですが、例えばこの映画の公式ホームページ(http://tekkon.net/)のGALLERYをご覧下さい。

そうしてできれば同時に、この映画のサントラを担当したPlaid(http://www.plaid.co.uk/)のMySpace(http://www.myspace.com/plaid4thepeople)をクリックして彼等の音楽を流してください。

そうすれば私が言おうとして言い切れないことが少しはわかっていただけるかもしれません。


それにしてもこの映画のアニメーションはすばらしい。実写にコンピュータ・グラフィックスをつなぐことが簡単になった現在、アニメーションが実写に対してもっていた自由な映像表現という優位性はなくなってしまったようにも思えます。しかしこの映画は、人物のデフォルメ表現や、画像の色彩設計において、実写+コンピュータ・グラフィックスでは表現できないような表現を可能にしているように思えます。

アニメーション制作はSTUDIO 4℃。バラエティ番組「リンカーン」のオープニング・アニメーションもここが作っています。

色彩設定は伊東美由樹さん。
プロフィールはここにあります。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の記述によれば

スタッフは以下の通り。


* 監督:マイケル・アリアス
* 演出:安藤裕章
* 脚本:Anthony Weintraub
* 総作画監督・キャラクターデザイン:西見祥示郎
* 美術監督:木村真二
* CGI監督:坂本拓馬
* 作画監督:浦谷千恵
* 作画監督・車両デザイン:久保まさひこ
* 色彩設計:伊東美由樹
* 動画監督:梶谷睦子
* 音楽: Plaid
* サウンドデザイン:Mitch Oshias
* 編集:武宮むつみ
* アニメーション制作:STUDIO 4℃
* 製作:「鉄コン筋クリート」製作委員会(アニプレックス、アスミック・エースエンタテインメント、小学館、Beyond C、電通、TOKYO MX)
* 配給:アスミック・エースエンタテインメント


また、受賞歴は以下の通り。評価の高さがこの受賞歴からも伺えます。

* ARTFORUM誌(MoMA)2006年度最優秀作品「Best Film」選出(日本映画史上初)
* 2006年度毎日映画コンクール大藤信郎賞
* 第57回ベルリン国際映画祭generation14+部門(ノミネート)
* 第57回ベルリン国際映画祭新人監督賞部門(ノミネート)
* 第40回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門特別賞
* フューチャーフィルム映画祭 審査員特別賞
* 第26回国際アニメーション映画祭Anima2008 長編アニメーション部門グランプリ
* 第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞

監督のマイケル・アリアス(Michael Arias)さんについては今後も注目したいです。

なお、原作の『鉄コン筋クリート』(てっコンきんクリート)は、ビッグコミックスピリッツに掲載されていた松本大洋による漫画作品で、1993年から1994年にかけて全33話で連載されたそうです。松本大洋の出世作であり、代表作とも言われるそうです。タイトルの由来は作者の松本大洋が幼少期、どうしても「鉄筋コンクリート」を「鉄コン筋クリート」としか言えなかったことによるとウィキペディアは解説しています。

最後に「クロ」と「シロ」の声優である二宮和也さんと蒼井優さんにはとにかく拍手を送ります。二宮さんには『硫黄島からの手紙』の演技で感心しましたけど、この「クロ」の吹き替え(および「イタチ」のささやき声での吹き替え)もすばらしかった。蒼井さんについては私はほとんど知りませんでしたが、「シロ」の吹き替えができる俳優さんというのはなかなかいないと思います。よかった。


日本が誇るべき映画かと思います。

英語話者に紹介するなら
Amazon
もしくはWikipediaなどをご利用ください。

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Urban Elements / New Dimensions

ジャズという伝統にはいまだ強い生命力があるのね。

このバンドなら、MySpaceの表現をそのまま借りるなら、

new flavours of modern jazz in a mixture of hardcore be-bop, organic fusion, latin-jazz, funk and contemporary grooves

として新たな力を得ているのね。

別の言い方なら、かつてジャズの辺境に過ぎなかったChile/South America and Sweden/Europe のプレーヤーが、ジャズの伝統を新しい形で継承しているのね。

サックスのFredrik KronkvistとトランペットのSebastian Jordanがメロディをひっぱる。

ドラムのFelix Lecarosがさらにそれをあおる。

ジャック・ディジョネットのテクニックとロイ・ヘインズの推進力を持っていると言えば、褒めすぎになるかもしれないけど、これはすごい。クールさを保ちながら、しかし見事に多彩に、かつ疾走するドラムのように思えます。

この音楽をジャズクラブで生で聞いたら私は完全にノックダウンでしょう。

MySpace

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