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2007年8月

ハイドン ロシア四重奏曲

前のブログ記事に書いたように、私の心身のリハビリのために(笑)、ハイドンのピアノソナタ全集(CD10枚組)をすべて聞き通しました。もちろん真剣に聞き入ったとかいうのではなく、聞き流しただけですが、飽きることなくハイドンの世界に浸ることができました。

ですが、そこで調子づいてしまうのが私の悪い癖です(猪突猛進は生来の悪癖です)。今度は、The Angeles String Quartetによるハイドン弦楽四重奏曲全集のセットを1枚目から聞き始めました。今度は21枚組ですから時間がかかりそうです(笑)。


で、聞き流していたのですが、9枚目から急に曲のクオリティが上がったように感じたので、思わずCDのブックレットを取り出して、ウィキペディア(ハイドン 弦楽四重奏)で調べました。これらの作品は前作の「太陽四重奏曲」(1772年)から9年も後になって書かれた「ロシア四重奏曲」(1781年)というものでした。ウィキペディアによると

弦楽四重奏は、この6曲で、古典的な完成を果たしたというのが定説であり、この曲の完成度の高さに感銘を受けたモーツァルトは、2年あまりをかけてハイドン・セットと呼ばれる力作6曲(第14-19番)をハイドンに献呈している。古典派以降の多くの弦楽四重奏曲の源流がこの6曲にあるという点で、音楽史的にも重要な作品である。

とのことです。これは先入観なしに耳で聞いた私の感想とも一致します。それまでのハイドンの節度ある上機嫌な音楽から、艶があるのにまったくいやらしくなく、より洗練された上質な音楽へと質的な大転換があったように思えます。

ハイドンは1732年生まれですから、49歳の時の作品となります。「太陽四重奏曲」から「ロシア四重奏曲」のハイドン40台の9年間に何があったのかとこれまたウィキペディアを見ますと、次のような記述を見つけました。

1781年頃、ハイドンはモーツァルトと親しくなった。ハイドンとモーツァルトは弦楽四重奏を一緒に演奏するなどして交流を深めた。ハイドンはモーツァルトの作品に深い感銘を受け、モーツァルトの最も得意とするジャンルであるオペラや協奏曲の作曲をほとんどやめてしまった。モーツァルトはこれとは対照的に、ハイドンの最新の作品番号33番の弦楽四重奏曲「ロシア四重奏曲」(37番~42番)に応えて、6つの弦楽四重奏曲(ハイドン・セット)を作曲した。モーツァルトはこの作品をハイドンに献呈している。また後にハイドンは、モーツァルトの遺児(カール・トーマス・モーツァルト)の進学(音楽留学)の世話をしている。

なるほど、モーツァルトとの出会いが、ハイドンに深い変化を促したのでしょうか。40歳代でこれほど深い変化をなし得るというのはすごいことだと私は思います。

何気なくハイドンの弦楽四重奏を聞き流しながら、西洋音楽史上の一大転換点を、直接耳で感じることができたのかもしれません。こんな音楽体験も嬉しいものです。


追伸、英語版のウィキペディアも「ロシア四重奏曲」(Opus 33)を次のように評しています。

The change made itself felt most dramatically in 1781, when Haydn published the six string quartets of Opus 33, announcing (in a letter to potential purchasers) that they were written in "a completely new and special way". Charles Rosen has argued that this assertion on Haydn's part was not just sales talk, but meant quite seriously; and he points out a number of important advances in Haydn's compositional technique that appear in these quartets, advances that mark the advent of the Classical style in full flower. These include a fluid form of phrasing, in which each motif emerges from the previous one without interruption, the practice of letting accompanying material evolve into melodic material, and a kind of "Classical counterpoint" in which each instrumental part maintains its own integrity. These traits continue in the many quartets that Haydn wrote after Opus 33.

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はしゃぎすぎず、嘆きすぎず

バーンアウトから少しずつ回復しようとしています。毎朝近道を自転車で行けば15分で行ける通勤を、遠回りして45分間歩きます(帰りはさすがに近道を選んで、25分で歩いて帰りますが)。帰ったら5分間黙想します。頭を冷やして心を落ち着けるためです(パソコンでいうならデフラグみたいなものでしょうか)。テレビをできるだけ見ないようにして、その分音楽を聞くようにしています。

その音楽ですが、当然のことながら狂喜乱舞したり、悲憤慷慨したりするようなものは聞きたくはありません。私が欲しているのは精神の均衡だからです。そこでCD棚から取り出したのがRudolf BuchbinderによるJoseph Haydn: Complete Piano Sonatas (TELDEC 0630-17358-2)

Haydnのような人間になりたいと私は長い間思い続けています。ですが、まだまだとてもなれないままです。ですからこうしてせめて彼の音楽で私を調整してもらいましょう。

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バーンアウト

7月からバーンアウト状態になっています。

http://health.goo.ne.jp/column/mentalcare/m001/0020.html

に書かれているような状況がよく当てはまっています。

ですから上の記事にある「人と距離を置く姿勢」となってしまい、このブログも、Mixiもしばらくお休みしています。正直言うと、現在は、人とコミュニケーションを取ることがストレスになっています。

音楽も聞くことはできるのですが、感動することができません。
リラックスしようといろいろと聞いてみたのですが、なかなか音楽が響いていきません。

しかしたまたまNHK-FMで聞いたこの演奏はよかったです。

「交響曲 第1番 ハ短調 作品68」     
ブラームス作曲
(47分58秒)
(管弦楽)パリ管弦楽団
(指揮)シャルル・ミュンシュ
<EMI TOCE-14002>


私の体調がたまたま微妙なバランスにあったのか、ブラームスが今のような心境に合っていたのか、それともミュンシュとパリ管弦楽団の演奏がよかったのか。

ブラームスは最近、敬遠していた作曲家でしたし、ミュンシュは私がほとんど演奏を聴いたことがない指揮者でしたので、ここに個人的な備忘録として書いておきます。

明日から盆休みですので、しばらく(といっても数日間ですが)仕事のことを放念したいと思います。

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