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2007年2月

音楽と建築

英国出張から帰ってきたかと思ったら、
明日から一泊二日の韓国出張。帰る間もなく、
連続して一泊二日の東京出張。
それが終わるとまた集中的な仕事。

というわけで、短くてもいいから無理やり
今、英国での音楽体験についてまとめます。


それは音楽と建築は密接な関係を持っている
ということ。

私のようにあらゆる種類の音楽CDを
同じようにオーディオ装置で聞くという、
よく見られる日本音楽鑑賞文化は、
ある意味、特殊な音楽体験ではないかと
いうこと。

音楽というのは、その演奏される建築物
によって大きく左右されているものだと
思います。


例えばオペラの劇場。

薄暗い雰囲気と、奥行きに短く、垂直に長い建築。

その中では気のせいか、オケの音とは、
基本的に木と皮の音だということが
妙に音で納得されました。

オーディオで聞いていると、下手をすると、
オケの楽器が全てプラスチックのような
人工的材質で作られているような気にも
なります(私のオーディオ装置が悪い?)


また天上桟敷でも聞きましたが、
これは音はよく聞こえる。

単純な距離でしたら、天上桟敷までの
距離は、日本の大きな(奥行きの長い)
ホールの一階席の奥までの距離よりも
長いと思うのですが、それよりもはるかに
音はよく聞こえます。

そうか、皆さん、こうやってオペラを
聞いていたのね。

あるいは教会。

大聖堂でのオルガンというのは、
残響たっぷりの大聖堂の高いところから
響いてくると、本当に独特の雰囲気を
かもし出します。それに建物が石で
できているというのも大きい。反響の
仕方が違いますもの。

これはオルガン・教会ごとに音が違う
はずだ。

オルガン音楽をもっぱらCDで聞いていた
私としては、やっぱりオルガンは教会で
聞きたいと強く思いました。

そういえば、今回、私はオペラ劇場で
モンテヴェルディのオルフェオも古楽器
演奏で聞いたのだけれど、これは前から
7列目といういい席にもかかわらず、音が
あまりよく響かなかった。音だけから
いったら、オーディオ装置での再生の
方が美しいぐらい。

ひょっとしたらこれは古楽器を近代楽器
用のオペラ劇場で演奏したからか。

昔私がはじめてベルサイユ宮殿に行った
時に納得したのは、「ああそうか、宮廷
音楽というのは、このような石床の響き
のよい環境で演奏されたのね」ということ。

このあたり、実は確かではないのですが、
モンテヴェルディの音楽の演奏環境は、
宮廷のような硬い材質の、それほど
大きくない部屋だったのではないかと
推測します。

そのような音楽ですと、近代建築には
向きませんわね。


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Schubert/D960, D946

一日中コマネズミのようにせわしく
事務仕事に追われた一日でした。
あちこちへメールを出し、書類を
提出しに行き、本当に慌しい。

パソコンの打ちそこないにも
舌打ちしている自分に気づく。

せっかく勉強の質問をしにきた
学生さんにもカリカリした態度
で接していることに反省する。

本当はきちんと腰を落ち着けて
勉強をしなければならないのに
と思うとますます焦る。

しかしそんな一日の終わりに聞いた
この曲のいいこと!

いやこれは曲にもまして、演奏が
いいのでしょう。

音楽の友人が薦めてくれたこの
CDの演奏は、名づけてみるなら、

「決して激情にかられずに、優しさを忘れずに。」

といったものでしょうか。

シューベルトの深い感情を柔らかに表現してくれている
ようです。

Oleg Marshev
The Late Schubert
(D960, D946)
Dacocd 646

他の人はいざしらず、私の場合は音楽が私の
品性崩壊をかろうじて止めてくれているようです。

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CDラジカセ買いました。

昨日、自炊をできるだけしようと
決意したら、まず思ったことは、
「キッチンには音楽を聞ける装置が
ない」ということ。

ハイ、音楽依存症です(笑)。

ということで、衝動的に一万円の
安いCDラジカセ買いました。

で、モーツァルトの初期交響曲集
(マッケラス指揮)やら、ハイドン
のフォルテピアノ協奏曲集(モーテンセン
指揮)やらを聞きながら、久しぶりに
調理をしました。

ホント、いい気分転換になります。
手を動かすって快感ですね。

私は大学院生の頃に、かなり真剣に
自炊をしていましたから懐かしかったです。
(でも、結構コツを忘れていました)。

料理そのものも楽しいですが、私の
場合、やはり心地よい音楽を聞ける
というのが大きいです。

で、寝るときはそのCDラジカセを
枕元において、クラヴィコード曲集
(バッハを含む諸作品)を小音量で
聞きます。いいなあ、音楽を聞きながら
眠りにつくのは!

贅沢をいいますと、もっと精密な
音で聞きたいなど、いろいろ言えますが、
取りあえずは満足です。

最近はどうもバッハ、ハイドン、
モーツァルトあたりにどうも私は
はまっているみたいです。

でも、今晩はグレゴリオ聖歌を聞きながら
眠りにつく予定です。

さあ、あと一時間だけ残業して、
明日も5時起床!
(いつまで続くかなぁ)

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Mozart & Haydn/Divertimenti

帰国していきなり仕事の渦に巻き込まれ、
午後4時に大学に着いたら夜10時過ぎまで
いろいろ仕事をこなしておりました。

さすがに翌日の土曜は時差ぼけやら
何やらでダウンしてしまいました。

本日日曜日は、午前中に教会に
行ったあと、午後にいろいろな
仕事をしております。

そのうちの一つの仕事が、次の
出張のホテルや切符をネット予約
すること。

いったい何やってんだか。
どんな生活だ、これは。

イギリス滞在中も考えたのですが、
ちょっとまともな生活を送らなければ
なりません。

焦ってメールの返事を書いたり、
事務書類を仕上げたり、ばたばた
どこかへ出かけてばかりいる。
でもってきちんとした勉強が
できていない。

さらに運動不足、食事は貧困。


これはいけない。

10年後の私が話しかけてくるなら、
きっと彼は「まともな生活を送りなよ。
生活こそが人生だよ。まともな生活・人生
送ってない人に、いい教育の論文なんか
書けないよ」と切々と訴えてくるだろう。


やっぱり、ここは思い切って暮らし方を
変えなければ!


というわけで、以下にしばらく試みてみること。


(1)毎朝および夜もできるだけ自炊して、
きちんと野菜も果物も食べる。
(外食というのは本当に貧困ですからね。
あ、もちろん大学生協の食事はいいんですけど)。

(2)自転車通勤をやめて、片道25分歩いて
通勤する。その他にも、できるだけ
毎日30分走る。
(どーも、最近、身体が自分のものじゃない
みたいです。空手やってたころは、決して
こんな鈍い身体じゃなかったのに)。

(3)毎朝5時起床を守る。そのために
夜は早く寝るようにする。

(4)これら(1)-(3)を最優先とし、仕事は、
それら以外の時間でしかしない。
(食事・運動・睡眠のための時間を、
仕事のための時間より優先する)。

などということを、

Mozart & Haydn/Divertimenti
arranged for guitar by Andres von Wangenheim
Guitar by Andres von Wangenheim
ARTE NOVA 74321 92762 2

を聞いているうちに、書き留めておこうと
思いました。

上の(1)-(4)を、この音楽のように、肩肘はらずに
毎日達成できたらいいなと思います。

ハイドンやモーツァルトは、私に欠けている
「まともさ」や「愉悦」というものを教えてくれます。

良い音楽って本当にありがたい。


イギリスで見たオペラの話はまたいつか
書きます。
 

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Borat

This hideous movie by Sacha Baron Cohen
that I saw on my flight from Osaka to Amsterdam
was not only indecent, but also racist, sexist and
sometimes disgusting and repulsive: It made me
laugh to tears.

Perhaps it was one of the most hilarious movies
that I ever saw. I doubt it'll be seen in Japan
because of the features depicted above, but
if you are a vulgar comedy lover and find a chance,
never, never miss it.

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2/12-24と英国にいます

しばらく日本を離れます。
学生さんの語学研修の引率です。

ブログのチェックもできないかもしれませんので、
みなさんのコメントやトラバも、承認されないまま
になってしまうかもしれません。もちろん、確認
できたらすぐに承認・公開します。
しばらくはご迷惑をおかけするかもしれません。
m(_ _)m

英国滞在中、CDが聞けないのがちょっと
怖い(←音楽依存症。なのにiPod持ってない)
ですが、うまくゆけば夜の自由時間にコンサートに
行けるかもしれません。
( ̄ー ̄)v

それではしばらくごきげんよう。

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Duke Ellington

酸いも甘いも噛み分けて、
苦と楽の両方の裏表を知り、
おそらくは修羅場さえもくぐったことが
あるのに、上機嫌でいる。

そんな大人に憧れます。

デューク・エリントンの音楽は、
なんだかそんな大人の音楽である
ような気がします。

派手には喜ばないし、
大げさな所作もしないし、
人工的な笑顔も作らない。

自然で飾らない顔をしている。

で、機嫌はいい。いつもいい。

彼の音楽はそんな人間の感覚
を現わしているようにも思えます。
(ハイ、いつもの単なる推測です)。

タワーレコードで買った1500円ぐらいの
BOXセット10枚組。

これで仕事も乗り切ります(笑)。

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Fretwork / Bach The Art of Fugue

忙しい毎日の中で、音楽はなんという
慈しみであり、恵みであることでしょう。

私にとって、バッハのこのフーガの技法や
平均率クラヴィーア曲集は「平常」の音楽です。

こんな音楽のような「平常」を毎日の暮らし
にしたい。

給料をもらっている限り、それは夢だとしても、
せめてこういった音楽でその「平常」の感覚
をつかんでおきたい。

うまい言葉が見つからないのですが、この
ような「平常」のしみじみした感動というか
充実を感じられるのが、私がこれらの音楽に
見出す喜びです。

平常が静かな充実であること以上の偉大さ
というのもないのかもしれません。

偉大さというのはファンファーレと共に
現れなければならないというものでもないでしょう。

Fretworkというのは6人組の弦楽器グループ
ですが、私はこの演奏は好きです。
誇張や虚飾のない演奏のように思えます。


Harmonia Mundi USA
HMU 907296

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J.S.Bach/The Six Partitas, BWV 825-830

神様の愛というものを表現するとしたら、
このような音楽になるのかもしれないと
思いました。

人間の愛は、しばしば自己中心的で視野が狭く
狭量で、その分、激しかったり変動が大きかったり
しますが、神様の愛は、この長調のパルティータ
のように、超然としながら慈悲深く、軽やかで
ありながら深みを備えたものなのではないかと
思います。

一方、短調のパルティータは神様の哀れみのような
表現といえるでしょうか。私たちの気持ちに
ぴったりと寄り添ってくれながらも、過剰な
介入はしません。

バッハの鍵盤作品には、私はグールドを通じて
出会い、今でも彼のピアノ演奏は大好きですが、やはり
バッハの鍵盤はハープシコードでの演奏の方が
いいのかなと最近しばしば思っています。
(あ、もちろんオルガン作品は除いての話です)

ピアノを弾く音楽の友人によると、ハープシコードは
鍵盤が二段であるから、右手と左手の交差が楽であり、
高音部と低音部の連関的独立性(?)の表現がその分
容易だとのこと。なるほど。


正直、体調不良と多忙で、身体はしんどくて
たまらないのですが、この音楽には救われました
のでこのように駄文を書き連ねる次第です。


Ketil Haugsand, harpsichord

SIMAX
PSC 1086

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