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「変態ドラム」(笑)

私はドラムが大好きです。

一番好きなのは、繊細でワイルドなジャック・ディジョネット、それから疾走する若き日のトニー・ウィリアムズ。

でもいわゆる「変態ドラム」(笑)も好きなんです。
そういえば、ジャック・ディジョネットがパット・メセニーのSONG Xで叩いているドラムも「スゲー」と思っちゃうし。「何なの、この知性!どうしたらこんなリズム叩けるのさ!!」という驚きです。私にとってドラムとは、最高に知的な楽器です。

というわけで、本日(盆休み)は、変態ドラムのCDを聞きながら、論文書いています。以下の駄文は、論文書きに疲れた時の、独言です。


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The Ladies: They Mean Us.
HECY-1025 2006年2月22日リリース

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これは確か、渋谷のタワーレコードで試聴して買ったはず。

ザック・ヒル(Zach Hill)というのがドラマー。ギターがロブ・クロウ(Rob Crow)。この二人は別々のバンドにいるらしいのですが、二人が組んだのがこのThe Ladiesというバンド。詳しくは
http://www.humanhighwayrecords.com/
をどうぞ。ライナー・ノーツとインタビューが掲載されています(日本語です)。購入もここでできます。

インタビューでは彼らは
「レイディーズ結成の理由は、単純に楽しいからだね。」
「今回コンセプトはないんだ。」
といっていますが、これらの言葉には納得。
音楽がすべてを語っています。


音楽は「ノイズ・ポップ」とも「シンプル・アヴァン・ポップ」とも呼ばれているようで。
でももちろん、単なる「ポップ」ではありません。グルーヴがあります。
最終の曲などは、もう現代音楽の表現です。

いい意味でのインディーズの革新性が出ていて、聞き飽きず、私は購入以来、たびたび取り出して聞いております。
(てゆーか、私はいわゆる売れ口のロックが退屈に聞こえてしまって、どーも聞く気になれないんです)。
こういう「変態ドラム」の場合、どれだけ、聞き飽きずに何度も聞けるかというのが、真価を判断する手段だと思っているのですが、その点、このアルバムは私は非常に高く評価したいと思います。

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CHEVREUIL: CAPOEIRA

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このCHEVREUILというユニットも基本はノイズギターと変態ドラム。( Tony C (Touch guitar) and Julien F (drums) )
これは広島のタワーレコードのUndergroundセクションで試聴して衝動買いしました。
ノイズをグイグイ出して、それにどんどんリズムを絡ませてゆくなんて、電気楽器によるロックの根源的な表現方法だと思います。
こういう表現は、私たちの衝動を、知性で抑制してしまうのではなく、さらに高い次元の表現にしているもののように思えます。
シンプルな編成ですから、音楽が重くなることもなく、かといって軽やかとは無縁の、インパクトのある表現が続きます。

詳しい情報(日本語)は
http://www.stiffslack.com/blog/archives/2006/03/chevreuil_scien.html


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PASSE MONTAGNE: Long play

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上のCHEVREUIL: CAPOEIRAの試聴の印象がとてもよかったので、関連CDとして置いたあったこれを試聴もせずに買いました。タワーレコードのポップによると、「こちらの方が凄い!」みたいな書き方をしていましたが、私はCHEVREUIL: CAPOEIRAの方が好きです。こちらはCHEVREUIL: CAPOEIRAを少し聞きやすくした(=ロック的なイディオムにとどまった演奏をしている)ように聞こえます。

ただインタビュー
http://www.stiffslack.com/blog/archives/cat_topics.php
では、「シェヴリルでは、ループにかなり気を取られる、気をつける必要があるんだ。Pasee Montagneでは、こういうところがないね。ドラマーとして、もっと古典的に演奏してみたかった、その点で、Passe Montagneでは、真のドラマーとして楽しみがあるよ。」との発言があります。まあ、私は実験的なドラミングが好きなのでしょう。


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Ahleuchatistas: What You Will

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http://info.hmv.co.jp/p/t/1428/373.html

これもフリー系の表現です。一応、インディーズあるいはオルタ系のロックに分類されるのかもしれないけど、まあ、そんな区分はどうでもいいですよね。
ホームページ
http://www.ahleuchatistas.com/
の表紙のイラスト(ジャケットではありません)が示しているように、このバンドの音楽にはユーモアというか余裕があります。それにノリもあります。そういったものがない「前衛」って、疲れてしまうことが多いですから、こういった姿勢を保っているミュージシャンというのは私は大好きです。

ここで聞かれるドラミングなども「ループ」系と言っていいんでしょうか?今日聞いたのはどれもこういった系統みたいです。私は自分で楽器ができませんし、音楽用語もあまり知りませんので、よくわかりません。

でも私はこんな「変態ドラム」、好きです。

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コメント

広瀬先生がデジョネットとトニーウィリアムスのファンとは、うれしい限りです。どちらも本当に偉大なドラマーですよね。
残念ながらトニーウィリアムスを生で聴くことはできませんでしたが。
 デジョネットのような繊細かつ自由なタイム感覚をもてればすばらしいですよね。日本人だと最近注目しているドラマーは、小山太郎です。この人もなかなか繊細です。
 あとは本田珠也でしょうか。

 それにしても、書評といい、音楽評といい本当に参考になることが多く、勉強させてもらっています。感謝。

投稿: KUKURU | 2006/08/13 10:45

KUKURUさん、

書き込みありがとうございます!
KUKURUさんのブログ、
http://blog.so-net.ne.jp/t-kukuru/
http://edvec.blog57.fc2.com/
を読ませていただきましたが・・・・

私たち、ひょっとして一度北京でお会いしていますよね!

おひさしぶりです。

ブログでのジャズの話、闘病の話など、興味深く
読ませていただきました。

こういう形で旧交を温めることができて
嬉しく思います。

これからもよろしくお願いします!

投稿: 柳瀬陽介 | 2006/08/13 14:40

広瀬先生
はい。確かに北京、ご一緒させていただきました。その節はいろいろとお世話になりました。

ブログご覧頂きありがとうございました。これからも、先生のブログやHPを通じて、いろいろと学ばせていただきます。
またお目にかかれるのを楽しみにしております。


投稿: KUKURU | 2006/08/14 12:28

KUKURUさん、
ちなみに私、「柳瀬」です。
「広瀬」じゃないっす(笑)。

投稿: 柳瀬陽介 | 2006/08/15 17:32

柳瀬先生、大変失礼いたしました。
広島の・・・と思っていたら、混ざってしまいました。
ごめんなさい。

これからもよろしくお願いします。

投稿: KUKURU | 2006/08/17 09:41

ははは。
確かに「広島の柳瀬・・・・広瀬です」(笑)
私は今からAsiaTEFLという学会に行ってきます。

投稿: ガメラ | 2006/08/17 10:34

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